その写真大きすぎない?画像圧縮のメリット・デメリット

今やデジタル画像は何も特別なものではないものになっていますが、インターネットの普及などでますます必要性の高い技術になっています。また、ひと昔前のデジタル画像では考えられないぐらいの高画質な画像が手軽に撮ることも可能になってきました。

しかしその反面、デジタル画像に対する知識が一般化しているかというと、普及の度合いと比較すると低いのではないかとe-webでは考えます。あなたもデジタル画像を業務で取り扱う機会があると思いますが、自信を持って「適切に使えている」と断言できるでしょうか?

今回は「画像の圧縮」を基本テーマとして、適切な画像の取り扱いとはどのような事を言うのかをあなたにご理解いただき、効率的な運用につなげていただこうと思います。

画像圧縮のメリットとは
  • 資料作成の速度が上がる(画像の処理速度が上がる)
  • WEBサイトの読み込み速度が早くなる
  • パソコンの記憶容量を有効活用できる

画像の圧縮とは

まず「画像の圧縮」とはどんなことなのかをご紹介する前に、画像の基礎的な知識として、

商品やサービスの紹介に【画像】は無くてはならない存在ですが、今やその画像もデジタルの技術無しには成り立たないと思われるぐらい使われています。...
前回は画像を適切に使用するため、ファイル形式と解像度について解説しました。 今回は前回に引き続き「デジタル画像」の特性を理解していただき、...

上記2つの記事をお読みください。

本記事はそちらをご理解いただいたと仮定して話を進めます。

では、画像の圧縮とはどんなことを言うのかをご説明していきたいと思います。

画像の圧縮の意味

「圧縮」という言葉から、圧縮は画像データを「潰す」ようなイメージをお持ちかもしれませんが、実際には「間引く」という言葉のほうが圧縮を説明するうえでは正しい表現といえます。

というのも、デジタル画像はとても小さい四角形のピクセルで構成されており、各ピクセルデータが色の情報を持ち、複雑に組み合わせられることで画像を作り出しているのですが、そのピクセルデータを人間の目では判断できないぐらいの範囲で減らすことでデータサイズを減らしています。これを一般に「圧縮」と呼んでいるというわけです。ですので「間引く」という言葉のほうが圧縮を説明するうえでは適切といえるのがご理解いただけると思います。

この圧縮にはふたつの方式があり、ひとつは「可逆圧縮」、もう一方は「非可逆圧縮」という方式があります。読んで字のごとくですが、一度圧縮した画像データを再度元の画像データに戻せる圧縮方式が「可逆圧縮」、できないものが「非可逆圧縮」です。

非可逆圧縮

jpeg形式が代表的なファイル形式で、一度圧縮してしまうと元のデータに戻すことはできなくなります。しかしファイルサイズが元データより大幅に縮小できるので幅広く活用されています。その圧縮する度合いは画像を加工するソフトの設定により変更することが可能な場合がありますが、あまりにも圧縮度を高くすると人間の目でも判別できるぐらい画像は劣化します。

可逆圧縮

PNG形式GIF形式が代表的なファイル形式です。可逆圧縮のことを「ロスレス圧縮」と表現する場合もあります。可逆性を持たせたまま圧縮する方式は現在も開発されていますが、やはり非可逆圧縮と比較するとファイルサイズの縮小率は小さいのが現状です。

圧縮と縮小の違い

ここまで圧縮を説明してきましたが、「縮小」とは違うのか?と思われるかもしれません。縮小の場合もファイルサイズが小さくなることには変わりはありませんが、こちらは間引くのではなく「削る」というとイメージしやすいかもしれません。

圧縮と縮小の違いは、画像のサイズ、つまり大きさが変化するということです。圧縮の場合はあくまでも間引いているので画像の大きさは変わりません。例えば100ピクセル四方の正方形のファイルを圧縮しても100ピクセル四方の正方形のままですが、縮小の場合、50%にすると50ピクセル四方の正方形になります。この違いを知っておかないと、いざ使用した時に画像が荒れてしまったとか、小さく表示されてしまったということになりかねませんから、気をつけてください。

注釈…ディスプレイ表示の場合は必ず100%表示にして比較してください。

圧縮によるメリットとデメリット

では、圧縮とは何かをご理解いただいたところで、圧縮のメリットとデメリットを解説したいと思います。メリットについては冒頭にも記載していますので、各理由について説明をしていきましょう。

メリット

資料作成の速度が上がる(画像の処理速度が上がる)

「よし、資料が完成した!あとは保存して今日の業務は終了…」と、保存し始めて異常に時間がかかることがありませんか?それはもしかしたら資料の中で使われている画像が必要以上に大きい画像だからかもしれません。特にお客様にお見せする資料だからできる限り高画質な画像を使いたいという理由から、撮って(取得して)そのままのサイズで使用しているのではないでしょうか。

実は最終的に使用する媒体、つまりディスプレイで表示したり紙に印刷したりといった出力先で、解像度の上限は決まってきます。例えばディスプレイであれば72ppi(1インチの中に72ピクセルの情報量)を基準としていますので、それ以上の解像度を設定しても画面上で表現することはできません。紙であれば350dpi(1インチの中に350のドット数)が基準ですので、プリンターの解像度に依存するものの、これ以上の解像度を表現することはできないと思っていただいて差し支えありません。

この、「上限がある」というところが注意すべき点です。

資料の中で一辺が5㎝の正方形程度で使用する場面で、(350dpi相当で印刷すると)実際は10㎝の大きさで印刷しても美しく印刷できるクオリティの画像を使用した場合、5㎝の画像が倍のクオリティになるわけではないということです。しかしファイルサイズ自体は約2倍になっていますから、当然そのぶん資料全体のファイルサイズは大きくなっています。よって保存する時にも時間がかかるという結果になっているわけです。

この問題を適切に扱えるようになれば、より効率良く資料が作成できるようになりますね。

WEBサイトの読み込み速度が早くなる

この問題も先述の資料作成の速度アップと同じ考えです。特にWEBサイトの場合は閲覧する人の回線速度が遅かった場合、結果は顕著に現れます。またSEO(※)という観点からも、適切な大きさの画像を使うことは絶対条件です。「面倒だから…」とサイズ設定をおろそかにしてしまうと、後で痛い目にあうことは間違えありません。

※SEO…”Search Engine Optimization”の略で、日本語にすると「検索エンジン最適化」です。GoogleやYahooなどの検索結果の上位に表示させる施策のことを言います。

パソコンの記憶容量を有効活用できる

ここまでの内容で、このメリットも納得いただけると思います。今や1TB(テラバイト)といった大容量でも安くなったのであまり気にしない人が多いですが、そのファイルを読み込む処理をするのは人間の頭脳にあたるCPUには変わりありません。当然ファイルサイズが小さい方が早く読み込めますから、容量以外の面でもやはり軽くしておくことは重要というわけです。

デメリット

考えられる圧縮によるデメリットは、言葉は悪いですが高画質な画像を劣化させているということです。見た目ではほとんどわからなかったとしてもこれは事実です。また、「圧縮する」という作業が必要になるわけなので、その手間が必要ということもデメリットと言えるかもしれません。

画像圧縮の実践的なスタイルとは

では、より実践的に画像をどのようにして扱うべきか、e-webオススメの方法をご紹介いたします。この方法をあなた独自のスタイルにアレンジしていただいても全く問題ありませんから、あなたの業務でより効率良く運用する方法を見つけ出してみてください。

◆ネイティブデータの保存

まずはデジタルカメラで撮った画像やダウンロードした画像そのままのデータを保存しておきます。これは万が一加工したデータが損失しても再度加工できるようにする為です。また、別の機会にサイズ違いで使用するということもありますから、加工の自由度を確保した状態で保存しておくことは絶対に必要です。

◆加工中データの保存

これはサイズ変更したデータというより、Photoshopなどで加工している最中のファイルのことを指します。ファイル形式でいうと「.psd」や「.ai」が相当します。

その理由は再編集が可能な状態で保存をしておいたほうが、実際に使う時に何かしらの理由で変更があった際に容易に修正ができるからです。

◆用途に沿った最終データでの保存

実際に使われるデータでの保存です。加工が終わっていることはもちろん、今回のテーマである圧縮や大きさが適切になっている状態です。

データ保存の種類として、実践的には以上の3パターンで保存しておくべきでしょう。このパターンであれば何かあったときに柔軟に対応することができます。

総括

いかがでしたでしょうか。画像の加工を専門業務としている人以外はあまり気にすることのない事かもしれませんが、実はいろいろな場面で影響があることがご理解いただけたと思います。このような小さな積み重ねが結果に反映されてきますので、慣れるまでは大変だと思いますがぜひ実践していただきたいと思います。