WEBサイトではもちろんのこと、実際の業務上でも文章を作ることは絶対に必要なスキルですが、それでも「私は文章が下手だ」とか「文章をつくることは苦手」という人は多いようです。これは慣れの問題も大きく関わってくるものの、根本的に文章を作るための基本を知り、使用していないからだとe-webでは考えています。そのキーワードが「キーワード」というわけです。今後e-webでも解説していく予定であるコンテンツマーケティングでも重要な要素となりますので、今回はマーケティングの要素を除いた状態での文章の構成方法を解説いたします。
- 作成する文章にまとまりがでる
- 読み手のニーズに近い表現で文章を構成できる
- コンテンツマーケティングに活用できる
キーワードとは
まずは「キーワード」とは何か?について定義をはっきりしておきましょう。
残念ながら恒例のwikipediaには掲載がありませんでしたので、goo辞書から引用します。
1 問題の解明や内容の理解の上で、重要な手掛かりとなる語。
2 情報検索で、検索の手掛かりとして使用する語句。
goo辞書「キーワード(keyword)」より
問題の解明にせよ、情報検索にせよ、手掛かりという言葉が使われています。つまりキーワードとは直訳すると「鍵になる言葉」と言う通り、「何かしらの手掛かり」というように定義することができるかと思います。
では、この手掛かりがなぜ文章に良い影響を与えるのかを考えてみましょう。
キーワードと文章の関係性
あなたが文章を作る理由は、第三者(読み手)に何かを伝えたいからです。その時、頭の中ではどんな事を思い浮かべながら文章を作っているでしょうか?ほとんどの場合は実際に書く言葉を頭に思い浮かべ、その時その時の思い浮かんだ言葉をそのまま文章にしていることが多いのではないでしょうか。しかし文章作成に慣れていないと、思い浮かべた言葉が自分の作るべき文章に則した内容だけとするのは難しく、さらに起承転結を伴った思考の流れを持たせる事も困難です。
このような状態の時、作るべく文章のキーワード、つまり【極端に絞られた要約】が役に立つというわけです。あなたの頭の中は複雑な事を考えるのでなく、あくまでもキーワードを常に意識して文章を作り出している状態、これがキーワードと文章の良い関係性だと考えます。文章が的外れになる可能性も低くなるという効果も見逃せません。
どのようにしてキーワードを作り出すか
では、文章を作るのにキーワードが重要ということがご理解いただいたところで、そのキーワードの作り出し方・まとめ方を考えてみましょう。文章の大元となるのがキーワードですから非常に重要な部分です。実例を出しながら具体的に話を進めてみましょう。
今回も「KGIとKPIとは?なぜ必要でどう使うのか?」で例をあげたAというメーカーのECサイト担当だったと想定をして、WEBサイトに自社商品の説明文を掲載する業務があるとします。
商品概要
A社は創業時からオーガニックを基本としたアロマセラピー事業を行っており、アロマセラピーに関する商品を今まで販売してきたものの、事業拡大を目指してスキンケア商品をこの度開発しました。個人に対する直販は今まで行ってこなかったため実店舗が無く、まずはECサイトから販売から始めることにしました。商品はクレンジングです。
キーワードの選定
商品の概要からは
- クレンジング
- オーガニック
- アロマセラピー
- スキンケア
- 個人への初の販売
- 実店舗では販売していない
といった言葉が抜き出せると思います。今度はこのキーワードの中で伝えたい優先順位を考えます。
優先順位の確定
A社は創業時からオーガニックには強いこだわりがあるので、一番は「オーガニック」としましょう。以下、順に
- スキンケア
- クレンジング
- アロマセラピー
- 個人への初の販売
- 実店舗では販売していない
とします。この順番が文章を構成する際の優先順位(※文章を構成する順番ではありません)ともなります。このキーワードと優先順位をしっかりと意識しておいてください。
文章の構成方法
では、具体的に先ほど決めたキーワードを優先順位に沿って構成していきましょう。
一番意識すべくは「オーガニック」ですので、オーガニックを主体に「スキンケア」と「クレンジング」を組み合わせていきます。
「このクレンジングは、オーガニックのスキンケア商品です。」
この文章を基本にし、次のキーワードである「アロマセラピー」を付加すると、
「このクレンジングは、アロマセラピーのプロが作ったオーガニックのスキンケア商品です。」
としました。もちろんキーワード以外の言葉も使用していますが、その言葉はキーワードを意識しているために思いつきやすいのではないかと思います。
では最後に残りのキーワードも付加してみましょう。
「このクレンジングは、アロマセラピーのプロが作ったオーガニックのスキンケア商品で、個人への販売は初です。実店舗では販売していません。」
としました。もちろんこのままでも文章としては成り立っていますが、事実を述べているだけになっていますし、文章としての固さも否めません。ここで考えるべくは、
上記の投稿でも記載した、超訳すると「相手のことを考える・利益を考える」といったことです。とても重要な要素であり、それを先ほどの文章に盛り込むまたは変換する作業が必要です。参考にしてリライトしてみましょう。
このようにしてみました。いかがでしょうか。文章のまとまりや活きた感じが伝わるのではないでしょうか。
実はここまで説明してきたキーワードを使った文章構成の他に、表現をするための手法も活用していますが、具体的な手法については巷に多数の資料や書籍がありますので、ぜひそちらを参考にしてみてください。
総括
いかがでしたでしょうか。最初は慣れていないとなかなかスムーズに文章を作ることは難しいかもしれません。しかし今回の記事のようにキーワードをきっかけとして作っていくと比較的早く慣れていくことが可能になるでしょう。また、書くことに慣れてくると今度はあなた独自の表現方法や思考が盛り込めるようなってきます。ぜひご活用ください。